アルバイトが残るかは時給やない―聞いた後の一手で決まる

採用と店舗運営の両面から「人手不足に強い飲食店のつくり方」を話すウェビナーが11月18日にある、とこんな見出しを見かけた。
飲食業界の「2030年問題」にどう備えるか、いう話や。
ウェビナーの告知やと閉じたら損やで。
このニュース、人が足らん話や。
けど問題は集めることやのうて、辞めさせんことやねん。
「人件費率は守れ 売上は落とすな て言われても 人おらんのに」
40席をアルバイト4人で回して、本部の数字に追われてたら、そう思うやろ。
その気持ち、わかるで。
けど実は、アルバイトをつなぎ止めるんは時給やないんやで。
スタッフが楽しないのに、お客さんだけ楽しい店はあらへん。
辞める理由の多くは、人間関係とこの先が見えへんことなんや。
時給を上げても、この2つは埋まらへん。
わても学生のアルバイトの頃、小さいチームを一つの目標に向かわせる店長の背中を見て、この道に決めたんよ。
厨房から離れにくい店長でもできる、スタッフの本音を引き出すポイント、3つ渡しとくで。
①話す時間を、先に取って
作業の合間に話そう思てたら、その時間は一生けえへん。
話す時間は、空くのを待つもんやなく、先に取るもん。
「佐藤さん、今日ラストの片付けの後、15分だけ時間くれへん?」
評価の話やない、雑談でええ。
1人辞めて採り直したら、育て直すまで目安で数十万円かかることもある。
15分のほうが、ずっと安うつきまっせ。
その15分 ほんまに取れまへん?
まずは評価やない、相談・雑談からでええ。
②困りごとと、やりたいことを聞いて
聞くのは2つだけでええ。
「今、困ってることある?」
「ほな、この店でやってみたいことは?」
ラスト10分、困りごと、やってみたいこと。
優秀な子ほど、本音を言わんと静かに辞めていくて知ってた?
不満だけやなく、やりたいことまで聞いて、やっとその子の先が見えるんや。
ここは一人やとつまずきやすいとこで、沈黙に負けて店長が先に答えを言うてまうんよ。
あの見出しをうちの店に置き換えたら、人手不足に強い店は、人を集める店やのうて、一人ひとりの先を知ってる店や。
③1つ変えて本人に返す
次の本音を決めるんは、聞いた後の一手や。
聞いただけで何も変わらんかったら、もう本音は出てこーへん。
例えば「おすすめを自分の言葉で言うてみたい」て出てきたら、その日の一品を任せてみる。
「この前言うてくれたやつ、今日から頼むわ。正直、人足らんで助かるねん」
「今日の唐揚げ、ハイボールと一緒にどうですか?」
給料さえ上げたら辞めへん、て思てへんか?
大きく変えられへん日は、まかないの1品を選んでもらうだけでもええ。
基本は時給で引き止めることやなく、聞いたことを1つ変えて見せること。
部下が最後に心から笑たんはいつやった?
人を集める話はこれからも続くやろ。
けど、お客さんの笑顔はスタッフの笑顔からしか出てこん。
人件費は削る経費やのうて残ってもらうための投資なんや。
離職理由の一番は、やっぱり人間関係や。
今夜のラストの片付けの後、アルバイト1人に「困ってることある?」て聞くところからはじめてみてや。
4人全員やなくてええ、今日は1人でええんよ。
何を聞いたらええか言葉に詰まったら、その場面をそのまま話してくれてええ。最初の一言、横で一緒に考えるで。
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